徳洲会 呼吸器部会|取り組み|研修プログラム

研修プログラム

研修プログラム

2016年11月現在の各学会ホームページによると、内科系主要専門分野の医師数にはかなりの偏在があり、学会員数 / 専門医数は、日本消化器病学会が33933名 / 19530名、日本循環器学会が26014名 / 13690名であるのに比して、日本呼吸器学会は11931名 / 6015名となっており、学会員数・専門医数ともに呼吸器分野は不足しています。

専門医数は消化器:循環器:呼吸器=3:2:1と呼吸器専門医がとても少ない反面、呼吸器疾患は、肺がんや悪性胸膜中皮腫などの悪性腫瘍、特発性肺線維症などの間質性肺炎、びまん性肺疾患など極めて専門性の高い疾患から、気管支喘息などのアレルギー疾患、COPD、呼吸器感染症のように、総合内科・総合診療科でも診療が行われているcommon diseaseまで、とても幅広く、かつ症例数は他の診療科に比して大変多いため、呼吸器専門医になると充実した診療を行う事が可能です。

呼吸器専門医になると、このように幅広く多数の症例を診療できてgeneralistのように活躍する事も可能であると共に、subspecialityを極める事でその分野のオピニオンリーダーとしての道も開けてきます。

呼吸器専門医は肺がんやびまん性肺疾患の診断に気管支鏡検査を日常的に行いますが、軟性気管支鏡を用いたinterventional bronchoscopyとして、腫瘍に対する気管支ステント、レーザー、アルゴンプラズマ凝固法や高周波スネア、肺真菌症に対する局所療法、難治性気胸に対するEWS(Endoscopic Watanabe Spigot)、難治性喘息に対する気管支サーモプラスティなど、aggressiveな治療も多数行っております。

また、呼吸器内科は女性医師も多数おられ、活躍が可能な診療科であると共に、病院勤務を離れて開業しても、上述の通り、気管支喘息、COPD、肺炎、気管支炎など需要が多い疾患を専門的に診療でき、更には肺がん診療の経験を活かして様々ながん患者さんの在宅診療を行う事も可能です。

呼吸器専門医になるためには、日本呼吸器学会に入会した上で、日本内科学会認定医・総合内科専門医を取得後3年間、日本呼吸器学会認定施設で研修し、更に臨床呼吸機能講習会の受講、3編以上の学会発表・論文が必要となります。徳洲会グループでは、「施設一覧」の通り、日本呼吸器学会認定施設・日本呼吸器学会関連施設を多数擁しており、また、学会活動も盛んなため、先生方のニーズを満たす事が可能です。

呼吸器セミナー 徳州新聞掲載記事

2019.08.16

2019年(令和元年)8月12日 │ 徳洲新聞 No.1197 3面

徳洲会呼吸器部会 呼吸器診療の質向上へ 札幌でセミナーを開催

徳洲会呼吸器部会は6月22日、札幌東徳洲会病院で「札幌呼吸器セミナー2019」を開催した。若手医師を対象に参加型の講義や特別講演を通じ、呼吸器疾患の診療レベル向上を図るのが目的。同セミナーは2015年に湘南鎌倉総合病院(神奈川県)と湘南藤沢徳洲会病院(同)を中心に初開催して以降、不定期に企画してきたが、札幌での開催は初めて。今回は初期研修医ら22人が参加し研鑽(けんさん)を積んだ。

講師と参加者を含め30人以上が研鑽

講師と参加者を含め30人以上が研鑽

全体の司会を徳洲会呼吸器部会の代表世話人のひとり、湘南鎌倉病院の杉本栄康・呼吸器内科部長が担当。「呼吸器分野の魅力を伝えるために、全国の徳洲会病院の先生に集まっていただきました。この貴重な機会を生かし一緒に勉強していきましょう」と呼びかけた。

開会の挨拶では札幌東病院の太田智之院長が「札幌で初開催できたことを嬉しく思います。呼吸器は重要な疾患ばかりですので、しっかり学んでください」とメッセージ。

湘南藤沢病院の日比野真・呼吸器内科部長(同部会広報委員長)は「私たちは日々、診療能力をブラッシュアップし、目の前の患者さんに最善を届けたいと考えています。この思いを共にするために、本日は呼吸器の面白さや奥深さを伝え、少しでも興味をもってもらえたらと思います」と語りかけた。

「呼吸器分野の魅力を伝えたい」と杉本部長

「呼吸器分野の魅力を伝えたい」と杉本部長

セミナーは参加型ミニレクチャーを前後半に分け、その間に特別講演をはさんだプログラム構成で実施。休憩時には大隅鹿屋病院(鹿児島県)の田村幸大副院長(同部会教育研修委員長、徳洲会臨床研修委員会委員長)が、キャンサーボード(複数の診療科の医師や多職種が参加し、がん患者さんの最適な治療方針を決定する会議)や臨床研修病院の紹介も行った。

参加型ミニレクチャーは参加者が6チームに分かれ、ブースを回りながら講義を受けた。

田村副院長が「呼吸器疾患の身体所見」、千葉西総合病院の岩瀬彰彦・内科部長(同部会学術企画委員長)が「肺結核」、杉本部長が「気管支喘息・COPD(慢性閉塞性肺疾患)」、日比野部長が「間質性肺炎」、八尾徳洲会総合病院(大阪府)の瓜生恭章・内科部長(同部会部会長)が「肺がん(化学療法)」、湘南鎌倉病院の深井隆太・呼吸器外科部長(同部会学際連携委員長)が「肺がん(手術療法)」をテーマにそれぞれ講義した。


三沢・主任部長は呼吸器内視鏡の可能性を講演

三沢・主任部長は呼吸器内視鏡の可能性を講演

特別講演では4月に入職した湘南鎌倉病院の三沢昌史・呼吸器内科主任部長が「肺がん治療につなげる呼吸器内視鏡」と題し講演。

①末梢(まっしょう)小型肺がんに対する気管支鏡下生検の適応と限界、②原発巣部位の同定が難しい肺がんに対する気管支鏡下マーキング法、③局所進行(ステージⅢ)の非小細胞肺がんへの集学的治療の文献的報告、④気道インターベンション(画像透視下でカテーテルを用いる治療法)、⑤光線力学的治療(PDT)――をテーマにそれぞれ解説し、呼吸器内視鏡を用いるさまざまな検査や治療の知識を共有した。

PDTとは、がんに多く集まる光感受性物質にレーザー光を照射して化学反応を起こし、局所的にがんを治療する方法。正常組織にはダメージを与えず、低いエネルギーで、がんだけを選択して治療することができる。実際の手技の方法を紹介したうえで、症例をもとにPDT前後の画像を示しながら説明。「今後、湘南鎌倉病院でも導入していけたら良いと考えています」と明かした。

参加型ミニレクチャー。左は瓜生部長

参加型ミニレクチャー。左は瓜生部長

総括として岩瀬部長が「学問は我々が一方的に伝えるものではなく、皆さんの反応や向上心があってこそ成り立ちます。今日学んだことは明日からの臨床につながりますので、ぜひ役立ててください」とアドバイス。深井部長は「早めに将来のビジョンを決めたいと考える方も多いと思いますが、狭い世界に収まることなく、いろいろなことを見たり聞いたりして興味を広げていただければと思います」と激励した。

最後に、札幌東病院の山﨑成夫・呼吸器内科部長が「呼吸器分野の将来を考えると、若い先生の力が必要です。ひとりでも呼吸器に興味を持っていただけたら嬉しく思います」と挨拶し閉会した。

湘南呼吸器セミナー2017 若手医師の診療レベル向上(呼吸器部会後援)

2017.12.19

2017年(平成29年)12月18日 │ 徳洲新聞 No.1113 3面

湘南呼吸器セミナー2017 若手医師の診療レベル向上
(呼吸器部会後援)

参加型ミニレクチャー好評

グループ内外から呼吸器診療にかかわる多数の医師が参集

湘南鎌倉総合病院(神奈川県)呼吸器内科が事務局を務める「湘南呼吸器セミナー2017」が同院で開催された(徳洲会呼吸器部会、徳洲会臨床研修委員会が後援)。主に若手の医師を対象に、参加型講義を通じ呼吸器疾患の診療のレベルアップを図るのが狙い。今回で3回目。徳洲会グループ内外から講師を含め約40人の医師が参加した。

代表世話人のひとり、同院の杉本栄康・呼吸器内科部長は冒頭、「このセミナーをきっかけに呼吸器診療に興味をもっていただける人材が出てくれば嬉しいです」と挨拶。

今回のセミナーは毎年好評の参加型ミニレクチャーを前後半に分け、その間に特別講演を挟んだプログラム構成。特別講演はブログ「呼吸器内科医」で情報発信を続け、呼吸器診療に関する著書も多い近畿中央胸部疾患センターの倉原優・内科医師を講師に迎え、間質性肺炎の特徴や診断のポイントなどをテーマに行った。

参加型ミニレクチャーは診察室6ブースを使って15分ほどのレクチャーをそれぞれ実施。6グループが各ブースをラウンドするスタイルだ。前後半の2セット行い、呼吸器疾患にかかわる12のテーマを学ぶ密度の濃い内容で、テーマも「呼吸器疾患の身体所見性」、「胸部X-Pのピットフォール」、「肺結核を見逃さない!」、「肺がん診断編・治療編」など多彩。講師と参加者の距離が近く実践的な内容が多いのが特徴だ。

代表世話人のひとりである湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県)の日比野真・呼吸器内科医長は閉会挨拶で「それぞれ非常に工夫のあるレクチャーでした。今日学んだことを臨床に生かしてもらえれば非常に嬉しく思います」と呼びかけた。

セミナー終了後には看護師などを対象とした「湘南呼吸器看護セミナー2017」も開催した。