徳洲会 呼吸器部会|概要|部会長ご挨拶

部会長ご挨拶

部会長ご挨拶

宇治徳洲会病院 呼吸器内科 竹田隆之

この度、徳洲会グループの呼吸器専門領域における臨床・研究を推進し、大規模臨床試験などで得られた知見を適切に解釈、浸透させる事を目的として、徳洲会呼吸器部会が設立され、平成27年7月11日付で初代部会長に着任致しました。

専門は悪性腫瘍(肺がん・悪性胸膜中皮腫など)と間質性肺炎ですが、呼吸器疾患はそれ以外にもCOPD、気管支喘息、呼吸器感染症などのcommon diseaseに加えて、呼吸管理(人工呼吸管理)、肺循環、睡眠時無呼吸症候群、気道熱傷、胸部外傷など多岐に渡ります。

高齢社会となった本邦では、死因の第1位である悪性新生物の中で肺がんが最多を占めると共に、気管支喘息の増悪(発作)で亡くなる約90%は65歳以上の高齢者で、更には加齢などに伴う誤嚥性肺炎も増加しており、呼吸器内科での適切な診断・治療が重要となります。

しかし、呼吸器感染症や呼吸管理、肺循環、気道熱傷、胸部外傷などは総合内科・総合診療科、救急専門医、呼吸器外科、放射線科(IVR:interventional radiology)などと協力して診療する場合が多く、また、悪性腫瘍や間質性肺炎では放射線診断科や病理診断科との有機的連携が大変重要です。更に、肺がん診療では遺伝子変異に応じた分子標的薬や免疫療法(nivolumabやpembrolizumabなどの免疫チェックポイント阻害薬)の適正使用が重要となりますが、その際は病理診断科に加えて次世代シーケンサーによる遺伝子解析など研究所との協力も望まれます。

そのため、呼吸器疾患を専門とする各科スペシャリストが協力し、各科横断的な互恵関係を構築するために徳洲会呼吸器部会は設立されました。

徳洲会グループは国内に71病院を有しており、肺がんの診療においては独自の高速通信回線による画像共有とテレビ電話を用いた「Tumor Board(キャンサーボード)」を導入する事で、グループ内の全ての病院で質の高い均一ながん診療を提供する事が出来るように施策を進めると共に、札幌東徳洲会病院や湘南鎌倉総合病院、野崎徳洲会病院など研究職が在籍する病院とも連携して、遺伝子変異や分子標的薬の耐性機序についても解明する方向で検討しております。

呼吸器疾患は増加の一途をたどっており、診療にあたる呼吸器専門医の育成を行うと共に、徳洲会グループ内外との連携をこれまで以上に強化する事で、1人でも多くの患者さんが医学の進歩による恩恵を享受できるように、グループ一丸となって頑張って参ります。

今後とも、皆様方のご指導、ご鞭撻の程、宜しくお願い致します。

宇治徳洲会病院 呼吸器内科  竹田 隆之